※2022年天皇賞秋凄かったね話
前回までのあらすじ
今は平成、自信を無くした男ありけり。趣味に没頭することを生の糧に、雨にも負けず風にも負けず、耐え難きを耐え忍び難きを忍び、何事にも目立とうとせずに細々と暮らす毎日。ある時ついに趣味にも疲れを覚え始め、それはもはや趣味というよりその日を乗り越える為だけのドーピング状態だと気付く。趣味という概念はのしかかるストレスによって摩耗し、心はカラカラのスゥパァドゥラァァァイ。まずは渇いた心を潤すべくストレスの火口である仕事から離れ、夢中になって没頭できる新しい趣味を求め雷鳴轟く雨の中飛び出した。その姿はまるで映画ショーシャンクのジャケット。健全な魂は健全な精神と健全な肉体に宿る、と言われることから始めた筋トレはさながら、緩んだ身体のネジを締め直すメンテナンス。「筋トレしているヤツが全員ボディービルダー目指してると思うなよ‼︎」と言いつつも仕上がっていく大腿四頭筋と腹直筋は元気。1日1字を記さば1年にして360字を得、1夜1時を怠らば100歳の間36000時を失う、まさに継続は力なり。されど趣味は1日にしてならず、自分で決めたログインボーナスを片手に「今日も1日張り切って生きましょう」とか男は言うのだった。
本題
紅葉以上に秋を彩る天皇賞秋。2022年今年の天皇賞秋は今のところダントツでオレの選ぶ今年の名レース第1位候補としてランクインした。現在10馬身以上の差をつけて先頭を独走。まだエリザベス女王杯やらジャパンカップやら有馬記念が残っているが第2位、第3位をちょっと決めかねているそんな状態。しかし2022年はもう第4コーナーに入っていると言っていいだろう。今年1番の名レースは何か。最後のホープフルまで目が離せない。ちなみにワースト1位はオークスでほぼ決定。
━━━と、いう具合で今でも興奮残る2022年天皇賞秋。
約5年とまだまだ短い競馬歴の中でもなかなかの名レースだったんじゃないかと脳内の競馬陣営がずっと談話している今日この頃。過去5年の天皇賞秋だけで並べて見ると、現在第1位なのはアーモンドアイが勝利した2020年。これは自分を競馬に導いたアーモンドアイという推しの付加価値に加え、皇帝シンボリルドルフが作った壁を超えたという歴史的な評価も大きい。
━━━が、しかし、今と昔ではG1レースの数が違うとか出走条件が異なるとか難癖というのはちょっと失礼だが外野の意見も参考に審議のランプが今もなお点灯中のレースでもある。しかも自粛ムードでイマイチ盛り上がりきれなかった印象が強い。そんなところに今年のレースを魅せられたら思わず絶叫してしまうだろう。
馬券を買っておいて正解だった。正直迷いに迷って買わない、見るだけという選択肢もあった。前日土曜のアルテミスSで何となく買ったワイドが的中していたことが背中を押した。単勝500円イクイノックス、キミに決めた！キミと勝ちたい！
馬券を買ってレースを見るなら馬券に絡む馬だけを注目するのが通常。と言っても普通で買う馬券はまず3連複。単勝という買い方はオッズを意識した場合まずしない。逆に言えばオッズを意識しないで買うのが単勝。1番思いきれるのが単勝である。そんなこともあり、いつもより早い予想と早い購入。馬券のある無しで構え方が変わる。見る目が変わる。
チャンネルはフジのみんなのKEIBA。天皇賞はNHKでもやってたけどNHKはCMが入らず心休めないのでいつも通りのフジ。解説の細江さんと井崎先生の話を聞く。最初の1000ｍは59秒でスローになるんじゃないかと言っていたと思うが、それもあって始まったレースは衝撃だった。
パンサラッサの大逃げ、1000m57秒4。事前に聞いていただけあって最初の動揺。大欅の向こうを独走するパンサラッサの姿にMGS4のフラッシュバックよろしく脳内アーカイブ『沈黙の日曜日』がチラつく。応援しているのはイクイノックスだけどパンサラッサが無事に第4コーナーから直線に入って何故か安堵。コロナから戻ってきた歓声が沸く。まるで歴史の教科書でしか見たことないような光景、圧倒的な差と息をのむ直線の攻防。逃げるパンサラッサ、迫る後続、イクイノックス。『逃亡者』『大接戦ドゴーン』もチラつくゴール前。
レースが決着し約1時間、何でか知らんが両手が痺れて携帯の操作が上手くできず。これまで馬券を的中して一定以上の金額(約5000円以上)を当てた時のみ鳩尾が痛くなるという状態にはなったが、両手が痺れたのは初。たぶん興奮によっていつも以上に分泌されたアドレナリンやセロトニンによって血流が変化したものが原因と考えられる。まさにそれだけ痺れたレースだったということだ。痺れるなんて比喩表現だと思ってたがマジで痺れるのか。約2分のレースなのに2時間長の映画を観たかのような境地。映画はパンフを買う主義なので関連雑誌が特集したら急いで買う予定。写真はもう既にコンビニでプリントを。雑誌の方のGallopは無かった…残念。
令和のツインターボ問題
Twitterで度々話題になるパンサラッサの異名『令和のツインターボ』が問題となっている話。類似ワードがあるとすれば呪術廻戦だったかを『第2の鬼滅』と言って紹介したことでの炎上を思い出す。腹が立つまでではないが確かにモヤる言い方ではある。無名の存在をどうにかして例えようと捻り出した結果か、はたまた偉業や知名度にあやかって自称で使われるならスルーしているが、こうも連発し、ましてや実績ある存在に使うとネタを超えて蔑称として聞こえてしまうのも分かる。この件に関しては競馬の師匠である大学時代からの友人《艦長》も、パンサラッサはG3、G2、(海外ではあるがドバイ)G1でタイトルを持っているのだから逆に失礼だと言っていた。
一方で使っている人が何も蔑称として言っているわけではないのも分かる。ツインターボの名と逃げは競馬に触れていれば自然と耳に入る。ましてや今はウマ娘効果もあり、アニメで既に登場していることからゲームでの実装が期待されているわけで、なんならオレも待っているうちの1人。オレの場合は競馬からゲームに入った勢なのだが、ウマ娘から競馬に入った初心者同士の親近感を込めた通称でもあると推察できるしその辺は可愛く見ている。
ただ今回フジの実況が使っているのには鬼滅の件と重なってちょっとう〜ん🤔って思ってた。しかし今回のレースは令和のツインターボで無かったとしても、天皇賞秋で、あの超絶的な大逃げ、を見たらどうしてもサイレンススズカが出てきてしまう。奇しくも1000m通過の57秒4はあの時と同じというから衝撃2倍。存在を匂わせるだけで使わないとなると『24年前の夢の続き‼︎パンサラッサがいま第4コーナーを曲がって直線へ‼︎栄光の日曜日を駆け抜ける‼︎』とか？netkeibaさんTwitterは（24年越し大逃げ成就……という文言を、咄嗟に準備はしていました）とツイートしていたくらいだし。イクイノックスを応援していたオレだけど、正直あのままパンサラッサが逃げ切って勝ってても悔しくはなかった。名レース名勝負は転じてそういうものなんだと思う。実況に関して欲を言えばタイトルにしている通り、フジなんだから『新時代』ってワードを使うとか。キタサンブラック産駒で初のG1勝利でもあるから『新時代だ‼︎』ってピッタリなワードだと思う。活躍を見ていた馬の産駒がG1勝つっていうのはオレにとっても初だからちょっとした『推しの子』状態。ツインターボの『逃亡者』は当時公開していた映画のタイトルで、映画好きな実況だから出たというのは有名な話。実況って描写も大事だけどワードセンスとか抑揚とか好みが分かれるところ。けど今の時代あっちこっちで大人の事情的な配慮が必要なのかも分からん。というか、レース終わって落ち着いてるからゆっくり振り返れるのであって、リアルタイムでの編集無し実況ってまあ難しい。ワードセンス以上に滑舌が問われるし職人なわけで。だから令和のツインターボに関してもそこまで鬼にはなれない。オレは実況に限らず口下手というかフリートークが苦手
「お前も鬼にならないか？」「ならない」
「お前は得意げに『新時代』と言うがゴール直前にはダービー馬も迫っていた。何故他の競走馬は形容しないのか。…お前には失望した」
無惨様から説教されて吐血する未来が見える
なのでここは大人しくイクイノックス勝利の祝福を
ウマ娘は「うまぴょい」ばっかり注目されがちだけど、オレは「LEGEND U」の方がカッコ良くて好きだったりする
両サイドは2cm差大接戦ドゴーンのコンビ
中央は父キタちゃん
ここまでは意識していたんだが
母父組のバクシンオーとキングは偶然
1番良いシーンでコレはなんか神懸かっていた
パンサラッサ母父がモンジューっていうのもなんか狙った感あるし、えらくタイミングが良すぎ
これがブラッドスポーツってやつか
陣営も納得のデジタル氏(2001年)
ライブの呼吸壱ノ型…
もしかして柱…？
それなりに浸ってますが絶賛無課金です
来る時は来るしピース集まるし
みんなピックアップごとに思いきり良すぎオレには無理
競馬はギャンブルって言われるけど課金が当たり前になってきたからハードル下がったしオレにはなんか馬券が合ってる
馬券は100円から充分楽しいのがメリット
ほぼ毎週ピックアップ状態なのがデメリット
イクイノックス
名前の由来は《昼と夜の長さがほぼ等しくなる時》
秋分と来れば春分…天皇賞春？
まだ3歳だけど期待して良いですか？
新しい推しを見つけて御満悦
(以上、競馬日和。不定期でつづく)
