零霊散の備忘録

平成生まれの30代。最近は競馬ばっかり書いてることに気付いた。

打ち上げ花火

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

映画&読書感想

 

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? (角川文庫)

 

 

ネタバレ注意

小説と映画の感想2つ

個人的な感想なので変な期待はしないでください

出演者敬称は略します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大雑把なあらすじと感想と (小説)

 

打ち上げ花火ってさ、横から見ると平べったいのかな?

打ち上げ花火に対してそんな疑問を持ったことはなかった悲しい青春。青春って、後先考えず無茶をやって、下世話でバカなことを真剣に考えて実行することだと常々思う。UFOだったりUMAだったり、未確認なものに対して科学的な考察をバカなりに出したり、心霊現象、心霊スポット、七不思議に対する調査をしてみたり、どうやったら女子からモテるようになるか考えてみたりetc.

 

打ち上げ花火を横から見るのと超常現象を考察することの違いは、明確な答えがあるかないか。あるいは、花火に対する科学的な興味があるかないか。花火はザックリ言ってしまえば空に打ち上げる爆弾で、色は炎色反応で変えられるというのを知っていたし、X軸Y軸Z軸に拡散するわけだから、観測点から対象までの距離こそ変わっても、視覚から確認できる形は大きく変化しない

 

∴平べったいわけがない

 

なんて、中学時代のイケてない僕の考察
不十分なところもあるけどね

 

打ち上げ花火が定番の丸い形の花火であることが前提になければ違ってくるし、爆発はXYZに必ずしも同じ拡散をするわけでもない

 

なんて補足したところでこれもまだ不十分なんだけどね

 

意外にも知られてない花火知識としては、

打ち上げる時の『ヒュー』という音は、風の音ではなく笛


そんなことはどーでもよくて、


舞台は海沿いの田舎町
中学1年のささやかな青春
担任の先生の胸とクラスの女子に興味津々なお年頃

主人公
典道:菅田将暉
ヒロイン
なずな:広瀬すず
恋敵っぽい友人
祐介:宮野真守

その他同級生のモブ
教員、保護者等の大人

登場人物はそれなりに居るけど、基本ベースは上記の3人
公開されてる映画CM見ても分かるように、ゲスト声優2人に対してガチでマジな声優が1人

僕は俳優が声優をすることに抵抗はないタイプ
実写化だったり、声優が俳優してしまうのには難色

それはさておいて、

夏の登校日で憂鬱
まあ、でも花火大会あるしな
学校面倒臭いなー、って時に祐介が、
『なずな可愛いよな』
と言い出して、ちょっと焦る典道

 

物語シリーズ神のみぞ知るセカイのキャラクターデザイン渡辺明夫のキャラだったら可愛いに決まってるでしょう。リストバンドっぽいものが出てくるかどうかは気になってるけど、そこは本筋と関係なし

 

典道と祐介はプールの掃除当番、
をサボってしまえと思っていたら、プールサイドに水着の女の子発見
なずなです。意味ありげな登場

 

なずなが居たことに緊張したのか、祐介はトイレへ
取り残される典道はなずなに話しかける
何でここにいるのか
なんで水着なのか

 

『なんででしょう?』

 

 


なずなは不思議ちゃんタイプっぽい
トイレから帰ってきた祐介は提案する
50m何か賭けよう
勝ったらワンピースの最新刊
勝ったらなずなに告白する

 

マンガと告白じゃ価値観違うしリアクションに困る
男同士でじゃれていたら、なずなも参戦

位置について、
よーい

スタート

典道はターンに失敗して足を負傷
プールに落ちた≪玉≫を拾って遅れてゴール
≪玉≫をなずなに返し、なずなはその場から去る

 

で?告白したの?
するわけね―じゃん
と2人じゃれながら教室に戻ると、モブが花火が丸いのか平べったいのか討論していて、灯台に行って確認しようという流れに

 

5時に神社集合という約束をして帰宅

 

イカバーを食べて、祐介とマリオカートして、
花火が平べったいなんて、そんな世界あるわけないだろ
と熱弁される

 

5時近くになり、そろそろ行くかーって時に足に痛みを覚えると、血が出て傷口がひどい状態になってることが判明
医者に行った方が良いと促すのは医者の息子でもある祐介
そのついでに、なずなに会ったら行けなくなったと伝えてほしいと言われる。なんでなずなが出てくるんだよ?

プールでの勝負の後、なずなから花火大会に誘われた。でも行く勇気はない。告るとかなんとか言っておいて、いざとなったら逃げ腰。告るとかギャグだから!あんなブス好きじゃねーし。ははは、小学生気分の抜けない中1らしい逸らし方だ

病院に行く典道
待ちぼうけのなずなと会う

なずなは浴衣姿
ドキッとするも、待ち合わせの相手が違うことを知ってるわけで、典道のテンションは低い
なずなは小5の時の転校生で、なずなの父親と典道の父親はサーファー仲間で、実はオレの方が一歩リードしてるんだぞ、みたいなテンションだったりする

なずなは問う
もし、典道を誘っていたら来てくれたか
祐介みたいに逃げてしまうか

勝った方を誘うつもりでいて、典道が勝つと思っていた

なんだそれは?
遠回しな告白か?

返答に困った典道は、なずなの持っていたキャリーバッグが何なのかを聞いて話を逸らすと、家出道具一式だとなずなは答え、

言っているそばから連れ戻しに来た母親が登場
もし、あの勝負に勝っていたら結末は違ったのか?

もし、オレが勝っていたら―――

 

 

要約


ハイ、ここまで来ればもう想像通り
もしもの世界にGO
好きな選択肢まで戻れループもの

その後のルートはザックリこんな感じ↓

3人で50m競走をする

|―典道負ける①

|―典道勝つ
     |
     駅:電車乗れない②
     |
     |―電車乗る
         |―次の駅で降りる③
         |
      一緒にいられたら④

これまでのルートは①
勝負に勝って駅で終わるのが②
電車に乗れたものの、追跡され灯台に逃げるが③
電車から降りずに一緒にいるを選択した④

もしもの世界に行かせてくれるのは、例の≪玉≫

え?マジでタイムスリップ?
身体入れ替え変わったりするアレな感じ?
と、中二病の階段に興奮する典道
ワンピースの新刊だとか、震災の話が出てきたり、身体が入れ替わるだのあることから、時系列としては2017年の8月っぽい

家出こと、かけおちが成功するまで無限に繰り返す、ってことでもなく、もしもの世界に行く条件…ルール、いやこの場合は代償があるらしく、具体的な明言はされていないが、

イカバーの形が変わる
ん?
横から見れば平べったいに決まってる
んんん??

 

という、常識が歪んだ世界にもなってしまうらしい
ここから演出は劇団イヌカレーになるんだろうな、というイメージ

繰り返しを重ねていくことで、かけおち状態を維持することが出来るけど、それは徐々に世界を歪んだ形にしてしまう

望んでいた花火の形は?
元の世界はどうだった?

 

 

結果としては、
キスして元の世界に戻って告白して物語は終わり

なずなの家出理由は母親の再婚
今回で3回目のビッチだそうです(なずな談)
なずなは母親の浮気相手の子
駆け落ちしてきたらしい
なずなにとっての父親はサーフィンの事故で死去
遺体発見現場で拾ったのがその≪玉≫

再婚を機にいきなり引っ越すってことになって、なら私だって好きな男の子連れてかけおちしようってことらしい
不思議ちゃんかと思いきや複雑な家庭環境で不器用になっていた行動力ある女の子でした
でも子供が家出とか無謀なことするのはちょっとね
事件あったしね…

親の再婚で家出なんて、ラブプラスであったなぁと思ったり
シャフトつながりで羽川さん出てきたり

逃げ出したい
帰りたくないという気持ちが青春させるみたいですよ
どう思いますか、アラキドン酸?
失礼、噛みました

この物語は、2人のかけおち

歪んだ世界じゃないか、自分で確認してくださいな

 

 

 

 

 

 

映画感想 

行ってきましたよ、1回だけですが

一応原作小説を読んでから行ったけど、原作と違っている点が多々。映画という尺の関係とか、大人の事情としてカットされてる部分は仕方ないけど、アレ?読む本間違えたかな?と思ってしまうレベルで後半が違う

イカバーが登場しなかった点は大人の事情(たぶん)
定番の形が変わってしまうという演出は色々と問題があったのだろう。それも含めて期待していたところもあったんだけど、この辺は仕方ないね

回想シーンの味気無さに関しても、尺の関係上仕方ないのかなと思うことに。小説だとかなりの怪我をしていた風だったけど、出血演出を避けたのか、なんかあっさりしてるなという印象

期待を思いっきり裏切られたのは、『グロテスクな花火』という描写を変えて、嫌にキラキラさせてるだけの演出。劇団イヌカレーもスタッフロールに入ってたけど、いつも以上にイヌカレーしてなかった気が。全体通してとにかくキラキラしてた。個人的にはまどマギの魔女の結界内みたくグニャグニャして、人間という人間が人形のようにカクカクしているのを期待してたんだけど、終始水やガラス、花火や風景に凝った作画。まあ、コレはコレで良いんだけど、なずなの歌ってるシーンの演出で力入れすぎなんじゃないかという、生煮えを味わってしまった気分。電子レンジで5分加熱したのに真ん中冷たいじゃん!みたいな感覚

 

でもなずなの歌は良かった
逆に言えば、歌だけは良かった

 

親友役に宮野真守ってのがあるわけで、声を聞いてて明らかにレベルの違いが分かってしまうという…。悲しいけれども、昨年の映画『君の名は。』で神木隆之介が最強に上手かったってのが明らかになった瞬間でもある。まあ、今作は主人公周辺に声優のベテラン勢が集結しているわけで、比較対象として出してしまうのも酷な話。『バケモノの子』でも隣に宮野真守山口勝平が居るから、なんかねぇ…。というのは出てしまう。俳優の声優起用というのはアリだと思うけど、ネームバリューだけに依存せず、やるんだったらガチで!という気持ちが僕の中の何処かにある

感動的なラストで、
オイぃぃぃぃぃぃ!!!!
と叫びたくなったのは、マダオ花火師の所為

 

 

総評っぽいもの


今作はたぶん、原作を読んだとかじゃなくて、1993年に放送されたドラマ視聴者向けだったんじゃないか、というのが映画とパンフを読んだ感想。僕みたいなアニメ好きが見ても問題は無いんだろうけど、ちょっと場違いな気分が少し。あとは無駄にエロいというか…

まあ、そういうアニメに対してエロい演出を目当てにしている人も居るわけで、胸を揉みまくってた『君の名は。』に比べたら薄味だけれども、だったらもう少しなずなが典道を選んだハッキリした告白があってもよかったんじゃないかという、空気とかで流されるだけの恋愛描写に全く興味がない僕の意見

恋愛描写云々だったら、教員2名のCV.花澤香菜櫻井孝宏のチョイ役の方が豪華という謎演出

もしも玉を投げてifという電球のような演出は良かった
けどもう少しイヌカレー成分欲しかった…

足りない部分は先日公開されたマギレコで補充します

この夏はちょっと消化不良…