零霊散の備忘録

平成生まれの30代。最近は競馬ばっかり書いてることに気付いた。

検察側の罪人、感想

※映画「検察側の罪人」の感想、ネタバレ含みます

検察側の罪人 DVD 通常版

自粛生活続きで捗る録画消化に積読消化

その内の1つ、レンタル映画鑑賞

タイミング良く今は検察庁関連のニュースも出てたので、行こうと思っていけなかった映画を借りて視聴。キムタク主演の検察モノでここまでダークなものもあるのか、と思ってしまう内容

勿論、比較対象は「HERO」

それに対しこっちはダークヒーローと言った具合か…

 

目次

 

違う側面

デニム姿で型破りの検事が事件現場にやってきて真実を見極める爽快感あった「HERO」に対し、規則規律に厳格でありながら裏工作やりまくりで犯罪者を徹底的に憎む不快感溢れる「検察側の罪人

スタッフにキャストからしてそう思わせることは大前提。そんなものは簡単に想像できるし、見終わってから「裏切られた!」と思う人は少ないだろう。ただ、これまで表舞台で堂々と悪役を成敗してきたイメージの強いキムタクが、裏でコソコソ動き回っては血で汚れるというのは他にあったのかな?

 

僕みたいな偏屈で屈折した性格の陰キャは、むしろこっちの方が好き

 

大雑把なネタバレ

もうほんと、ザックリ言えば「過去に取り逃がした容疑者が新たな殺人事件の容疑者として浮上したのを利用し、キムタク演じる検事が真犯人が別にいる可能性を考えながらも証拠を捏造して起訴に誘導しようとする」って話

 

その裏工作だとか、容疑者の挑発に挑発で返す罵り合いだとか、クズでゲスでゴミでカスのどうしようもないやりとりがたっぷり

 

キムタク演じる検事が過去に想い人を殺される

新たな殺人事件が発生し、容疑者の一人に知ってる名前があった

過去を調べてみると少年犯罪の前科もあり一部時効が成立

今現在容疑者が勤めているリサイクル店で横領をしているという事実を利用して別件逮捕

横領についての取り調べを無視して殺人事件について聞く(取り調べの担当は教え子の検事(演:ニノ))

携帯を通話にして裏で挑発を指示

容疑者が得意げに過去の事件について殺人を認め語りだす

容疑者が自供したというストーリーが決まる

裏で別の人物が犯人しか知りえない情報を吹聴しているという証言が入る

どうしても容疑者を起訴したいキムタクは真犯人を逃がす

フリして知り合いの893(演:松重さん)から貰った銃で■■

真犯人から得た凶器を証拠として捏造し起訴するルートが確定

真犯人が行方不明のまま起訴することに納得できないニノが退職

ニノは国選弁護人に無実である可能性を漏らす

事件の共犯者と思われる男が自首し容疑者の無罪が確定

 

無罪確定で喜ぶ[元]容疑者が暴走した車にはねられ事故死

 

さらに詳しい内容は映画観てください

 

感想とハイライトと

 

正義:★★★★★

 悪:★★★★★

胸糞:★★★★★

真実:#####

 

フィクションだからね、というのは大前提として、過剰な正義の暴走を描くなかなか考えさせられるストーリー…。マンガのデスノートとか、ゲームの逆転裁判・検事シリーズとか…。こんなクソ野郎が無罪かよ!って思っちゃうのはよく分かる。Twitterでもよくある行きすぎた犯罪者蔑視の空気。記憶に新しいのは高齢者ドライバーの暴走事故にあおり運転とか放火事件とか…。厳罰だ!死刑だ!って騒いでるうちは楽しいかもしれないけど、ゲームでラスボス倒したみたいな爽快感は無く、ひたすら虚無。それどころか、こいつは正義面して悪役以上に汚い言葉を吐いてる事実にむしろ恐怖

 

僕はなんて言うか、事なかれ主義というほどではないと思うけど、自分の部屋にさえ入ってこなければ虫は平気って価値観。苦手ではあるけど、存在が許せないみたいな感情は無い。むしろ苦手で食べることすらできない食品が多いタイプだから、僕は食べないからね?美味しいと思う人が食べれば良いんじゃないの?って思ってしまう

 

言ってて例えてて微妙なんだけど、自分自身が被害に遭って当事者になればそういう感情になるだろうけど、こういうフィクションをはじめ悲惨なニュースに感情移入し過ぎないようにしてる。村人Aというか、勇者に戦い方や必殺技は教えるけど仲間にはならない騎士Aでありたい。二周目以降戦えて、倒せばレアアイテム貰えます的な?

 

検察側では本当に、他人を煽るのが上手いというか怪演というか。893だったり潜入スパイだったり、正義や悪の価値観なんて一致しているようで微妙に違うのがよく分かる。政治の話とかぼかし方も上手い。ニノと吉岡さんのラブシーンは微妙でしたけど、まあ…そういうシーンは流れ的にね。裏工作をしながらさらにその裏工作を利用して、というスパイ映画的なところもなかなかの見どころ

真犯人を■■ことに躊躇い、トイレで一度嘔吐するキムタク。1発で■■せず、6発撃ち込んで計7発…。自分でそこまでしておきながら893に■■の依頼はしないスタンス。だから最後のは…

無罪を勝ち取ったはずの弁護側も勝利で喜ぶかと思いきや影で吐き捨てるようなセリフ

劇中で語られるレモネード事件は某カレー毒事件を思わせる内容。最後の容疑者事故死も高齢者ドライバーを装ったもの

電動式人工喉頭使った人物は某掃除屋を思わせる

不謹慎ですが、後半はずっとニヤニヤ

 

みんな大好き(って言い方は嫌いだけど)陰謀論

それっぽいストーリーがあれば簡単に騙されちゃうし、真実なんて分からない。昔は何も思わなかったけど、社会に出ると痴漢冤罪とか怖くて怖くて。コナン映画の執行人だって、導入は捏造の陰謀だしな、HA HA HA!

 

だから最後にもう一度、

フィクションだから楽しいんです

それだけは忘れずに

 

以上、検察側の罪人、感想でした 

検察側の罪人 DVD 通常版

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  • 発売日: 2019/02/20
  • メディア: DVD